スラックスのサイズってどうやって選べばいいのかな?
ユニクロとか店員に相談が出来ないお店だと自分でサイズを選ばなきゃいけないんだけど、サイズとか丈の長さって、どう選べばいいのか分からない。
ちなみに裾ってシングルとダブルってどっちが良いのかな?
今回はこんな疑問に答えます。
- 足がキレイに見える”スラックスの正しいサイズ”の選び方
- スラックスの正しい丈の選び方
- スラックスの裾はシングルとダブルどっちが良いの?
本記事を執筆しているのは現役ショップスタッフの鶴田です。
既製品からオーダースーツまで幅広い知識を持つスラックスのプロが語る「スラックスのサイズ」の回です。
スラックスのサイズ選びに迷っている人は必見です。
スラックスのサイズはウエストじゃなくて○○○で選ぶのが正解!

スラックスはウエストではなくて、「ヒップ」でサイズを決めましょう
日本人はウエストに対して、太腿が太い人がほとんど。
これは日本人が農耕民族だからとか、太腿が太くなりやすい野球やサッカー経験者が多いからとか、諸説ありますが…。
真相はひとまず置いておいて、ウエストでサイズを選ぶと、太腿がパツパツになってしまうことも多いのです。

これは「パンツの形が自分にあっていない」のではなくて、サイズの選び方がそもそも間違っているんです。
基本的にヒップの大きさと太腿の太さは比例するので、ヒップでサイズを合わせると太腿がパツパツになることなく、スラリとしたキレイなシルエットでスラックスを履くことが出来ます。
スラックスを履いた時に、ポケットがこんな風にパカッと開いてしまっている時はヒップのサイズが小さすぎ。

ポケットが開いていると基本的には太ももにパツパツになってしまっています。

スーツは細身で着たほうがスラリとエレガントな雰囲気が出ますが、ここまで細く履いてしまうと、エレガントというよりは
- パツパツ
- ムリして細い服を着ている
という印象が先行してしまって、マイナス効果です。
サイズを1サイズ上げてみましょう。
逆にお尻の下部分がオムツを履いているかのように余ってしまっている場合は、ヒップが大きすぎ。

履き心地は楽かもしれませんが、後姿がだらしなく見えてしまいます。
ジャケットを着ていれば、目立ちませんがオフィスに着くとジャケットは脱いでしまうもの。
クールビズ時の今ならなおさら。意外と目立つのでサイズを1つ下げてみましょう。
「ヒップに合わせると、ウエストが余ってしまう」
ほとんどのスーツはウエストのサイズを±3センチ前後つまり1サイズ相当広げたり、縮めたりお直しすることが出来ます。
修理代金は購入店舗なら2000円前後くらいでやってくれますよ。
あまりにウエストが余るならお直し、少しだけならベルトで調節すると良いでしょう。
スラックスのサイズはウエストではなくて、ヒップで選びましょう。
スラックスの丈の長さはショップスタッフに任せてはダメ

スラックスを裾上げする時は、必ず「ノークッションorハーフクッションで!」とリクエストしましょう。
「お任せで!」はNGです。
クレームを恐れるあまりパンツの丈を長めに採寸してしまうショップスタッフは多いのです。
長めに採寸しておけば、万が一クレームが起きても短く再修理すればいいだけですからね。
スラックスの丈を長めにしてしまうと、裾がクシュクシュと弛んでしまいます。
このクシュクシュの事を”クッション”と言います。
クッション=シワです。シワが強いとどうしてもラフな印象を感じさせてしまいます。

加えて、パンツのラインがシワによってぼやけてしまうので、足のラインも短く不格好に見えてしまいがちです。
クッションが
- 全く入らないノークッション
- 1か所だけ軽く弛む位のワンクッション
- ノークッションとワンクッションの間の”ハーフフックション”
にすると、パンツがシワシワにならずに清潔な印象を演出・パンツのラインもシワで歪まないので足がスラリと長く見せる効果があります。
ちなみに、これがノークッション。

こっちがハーフクッション。

最後にコレが、ワンクッション。

これ位の丈にすると、清潔感を感じ、シルエットもスラリとしていることに気づくはず。
裾上げの際はショップスタッフさんに「ノークッションorハーフクッションorワンクッションで!!」とリクエストするようにしましょう。
「ネットで買ったから自分で採寸しないといけない」
くるぶしを目安に採寸するのがおすすめですね。
靴を脱いだ時に
- くるぶしがぴったり隠れる長さ→ノークッション
- くるぶしがぴったり隠れる長さプラス1㎝→ハーフクッション
- くるぶしがぴったり隠れる長さプラス2㎝→ワンクッション
が目安です。
ちなみに
- 裾幅が狭いパンツはノークッション~ハーフクッションの短めの丈
- 裾幅が広いパンツはワンクッションの長めの丈
にすると相性が良いですね。
最近のスラックスは裾幅の狭い「テーパードシルエット」のパンツが多いので、基本的にノークッションかハーフクッションにすると良いでしょう。
スラックスの裾はシングルとダブルどっちが良いの?

基本的には、TPO次第です。
目安としては
- 冠婚葬祭などフォーマルで使う場合はシングル
- ビジネスで使う場合はダブルもアリ
と覚えておくと良いでしょう。
タキシードやモーニングなどフォーマル度の高いスーツは全て裾はシングルになっています。

つまりシングル=フォーマルなのです。
黒無地のスーツや結婚式や式典に着回す予定のスーツはシングルにするのがおすすめです。
ダブルは屋外で裾が雨で汚れるのを防ぐためにシングルを折り返したのが、起源(諸説あり)なので、ややカジュアルな位置づけ。

ビジネス専用のスーツ・クールビズ用のスラックスなら、フォーマル度がそこまで高くないTPOなので、ダブルにするのが良いでしょう。
加えてダブルは裾が折り返されている分、裾に重さが出ます。
裾が重い分、パンツのラインが”ピンと引っ張られて”シルエットがキレイに出ます。

特に夏用の薄手の生地をダブルにするのがおすすめ。
夏用の生地は軽いので、動いたときに付いたシワが下に伸びることなく、パンツ丈を短くしてもクッションがついてしまいます。
裾をダブルにして、重くすることでパンツがピンと引っ張られクッションの少ないパンツのラインを作って、足がスラリとキレイに見えます。
ダブルの幅ってどうすればいいの?
裾上げでダブルを選んだ時に「ダブルの幅は何センチにしますか?」という質問に戸惑う人も多いでしょう。
ダブルの幅は3.5㎝が基本です。
ダブルの幅はウエスマンと呼ばれる腰帯の部分の幅と揃えるのが、一番ベーシック。

ココの幅が大体のスラックスがウエスマンの幅が3.5㎝だからダブルの幅の基本は3.5㎝です。
最近はダブル幅は太めがトレンド。
最大で5センチ幅くらいまでが、アヴァンギャルドすぎずなくて、おすすめです。

注意点を挙げるなら、低身長の方はダブル幅を太くしすぎると視線が足元に集中してしまうので、身長の低さが目立ってしまいがち。
トレンドを取り入れるにしても4センチ程度にした方がベターでしょう。
最後にもう一つ。
ダブルの場合、折り返しを
- 糸で止める方法
- ボタンで留める方法(スナップボタン)
があるのですが、選べる場合はスナップボタンで裾上げしてもらいましょう。

ダブルの折り返し部分って、意外とゴミが溜まるんですよ。
毛足の長い絨毯がひいてある店舗で勤務していた時は、織り返し部分にごっそりと絨毯の毛が溜まっていた、なんてエピソードは私も含めたアパレルのあるある話です。
スナップボタンなら、ボタンを外すだけで折り返し部分のゴミを簡単に取り出すことが出来ます。
今回はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございます。

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