初めてオーダースーツを作るんだけど、失敗しないか心配
既製品と違って、実物が見られないからどんなふうに仕上がるか分からなくて不安。安い買い物じゃないし…。
おすすめのオーダースーツブランドがあれば教えて。
今回はこんな疑問に答えます。
- 【初心者向け】オーダースーツで失敗しないコツ
- おすすめのオーダースーツブランドは○○
本記事を執筆しているのは現役ショップスタッフの鶴田です。
オーダースーツを扱うブランドに勤務して12年。
初めて作ったオーダースーツは、入社1年目。自分で採寸して作りました。
今思えば、60点くらいの仕上がりだったかな。
あれからお客様のスーツはもちろんの事、自分のスーツを作ること数百着。
かなり完成度の高い仕上がりで、自分のスーツなら95点くらいのレベルで作れるようになったと自負しています。
一消費者として、私が自分の思い描いた通りのオーダースーツを作れるようになったのか?
また「こういうお客様のスーツは作りやすい」というショップスタッフ目線を交えつつ「オーダースーツで失敗しないコツ」を解説します。
オーダースーツ初心者は必見です。
【初心者向け】オーダースーツで失敗しないたった一つのコツ

自分のイメージに一番近い画像をスタッフに見せてイメージを共有してください。
画像にキャプションや解説がついているようだったら、一緒に見せてくれるとさらに良き。
私はいつも自分のスーツを作るときは、必ず「元ネタ」を用意します。
美容院行く時も、切り抜きをやインスタとかの画像を美容師さんに見せると、簡単にイメージが伝わるでしょ?
ホットペッパーとかの画像だと、その髪型の解説も一緒に載っているでしょ?

元ネタがあれば、スタッフ的にはあとは自ショップで可能な限り「元ネタ」に似せればいいだけなので、かなり楽…と言っちゃうと語弊があるかもですが…。
少なくともお客様が頭に描いているイメージを限りなく共有・具現化することが出来ます。
オーダースーツの何が難しいかっていうと、既製品と違って「今、この場にないものを作る」という事にあります。
なので、お客様が
- どんなスーツが着たいのか?
- どんなコーディネートで着たいのか?
- どんなふうに着回したいのか?
- どんな時に着るのか?
など、コミュニーケーションを取って情報を得て、それを形にしていく必要があります。
とはいえ、アパレル関係者ではない、一般のお客様が言葉で自分のイメージを伝えるのは難しいものです。
スーツって
- 生地
- 肩パッドのありなし
- ウエストの絞りの強弱
- 着丈の長さ
- 襟の大きさ
- パンツのタックのありなし
- パンツの太さ
- 裾幅
- 股下の長さ
- 裾のシングルorダブル
こんなたくさんの要素が絡み合って、「スーツの雰囲気・テイスト」が作られるのです。
どこをどうすれば、自分の思い描いたスーツに近づくか分かりますか?言葉で正確に使えられますか?
かなり難しそうですよね?
でも画像があれば一発です。
明確に自分が着たいスーツのイメージを伝えることが出来るのです。
ちなみに、私のこのオーダースーツ。

元ネタはこちらの画像&解説から引っ張ってきました。
もちろん、他社のスーツをマルパクリしたんじゃ面白くないので、自社のテイストを盛り込んであくまで「元ネタ」程度にアレンジはしていますが…。
こんな感じに画像やブログ記事を店員さんに見せれば、オーダースーツの成功率はぐっと上がります。
インスタで「#スーツ」なんて検索すれば、画像なんていっぱい出てきますので、まずはそこでイメージにピッタリ合うものを見つけましょう。
「店員さんに画像を見せるのは恥ずかしい」
「他社のスーツを見せて、嫌がられないかな」
「聞くは一時の恥。聞かぬは一生の恥」っていうじゃないですか?
オーダースーツにおいては「見せるは一時の恥。見せぬは一生の恥」です。
高い買い物するのに、後悔するなんてもったいないじゃないですか。思い切って画像を見せてみましょう。
加えて、オーダースーツって安くても4万弱、10万以上するものも珍しくありません。
規模の小さいショップだったら、オーダースーツ1着お買い上げいただくだけで、その日の予算達成なんてお店も珍しくありません。
そんな環境で「オーダースーツを買いたい」、なんてお客様を雑に扱うと思いますか?
画像を見せたくらいでイヤな顔をするショップスタッフなんていませんよ。
オーダースーツ初心者がオーダーで失敗しないコツは「イメージを画像で使える」、たったこれだけです。
たったこれだけですが、これだけでスーツの完成度は飛躍的に上がります。
初心者がやりがちなオーダースーツの失敗

オーダー初心者はカスタマイズのし過ぎに注意です。
オーダースーツの魅力の一つが、カスタマイズです。
ボタンを選んだり。

裏地を選んだり。

ボタンホールにカラフルなステッチを入れたり。

こうやってスーツをカスタマイズして、「世界に1着だけの自分のスーツ」を作るのが、オーダーの醍醐味の一つです。
で、オプションは有料であることも多いので、単価を上げるべく販売員も積極的に進めてきます。
が、これをやりすぎてしまうと、どこか子供っぽいスーツに仕上がってしまいがちです。
裏地は普通に着ている分は見えないので、遊び心のあるチョイスをするのもありですが…。
ボタンやカラフルなステッチの有無には注意です。
スーツの着こなしは
シャツ・ネクタイ・スーツに使われる色の数を3色以内に押さえる
のが鉄則です。
なので、スーツ単体にカラフルなステッチや目立つボタンを選んでしまうとコーディネートで見た時の色の数が3色を超えてしまって、やんちゃ・妙なイケイケ感を感じる着こなしになってしまいます。

おすすめなのは
ステッチはスーツと同色・もしくはスーツと同系色
ですね。
例えば紺のスーツに青いステッチのような同系色なら、そこまで色の数が増えた印象になりません。

ボタンに関しては
スーツの色と同じ程度の明るさのボタン
を選ぶと良いでしょう。
暗い紺色のスーツには暗い茶色であるこげ茶のボタンといった感じですね。

色の明るさを揃えると色味が目立たず、これまた色の数がさほど増えた印象になりません。
「せっかくのオーダーだから好きに選びたい」
これはコレで、オーダースーツの楽しみ方・醍醐味なので、私は全然反対しません。
大いにスーツを楽しんでいただければと思います。
スーツって今の時代、ものすごい向かい風ですからね。
いちスーツ好き・スーツの販売に携わる者として、スーツを楽しんで頂けるだけでメチャメチャありがたいし、嬉しいことです。
でも、もし
「仕上がったスーツがイマイチ」
「なんかちょっと違うんだよな」
そんな風に感じることがあれば、上記の知識は役立つと思うので、ぜひお役立てください。
初心者がオーダースーツで気を付けるのは「カスタマイズのし過ぎ」です。
ボタンの色の明るさやステッチの色に注意しましょう。
おすすめのオーダースーツブランドは○○

ぶっちゃけありません。
オーダースーツって「ブランド」っていうよりは採寸するスタッフの「腕と知識」がモノを言います。
「扱っている生地の数」だとか「カスタマイズできる範囲の広さ」がどんなに優れていても、肝心のスタッフのスキルが低ければ、イマイチのスーツしか出来上がりません。
ブランドではなく人で選んだほうが、オシャレなオーダースーツが作れます。
髪型だってそうでしょ?
お店っていうよりも美容師さん自身のキャラや技術に惹かれて通うわけで…。
その美容師さんが独立すれば、そのままついていく顧客様が多いみたいですね。
結局はハコ=ブランドではなくて、人なんですよ。
私も「スキルの高い一部のスタッフ」にしか、自分のオーダースーツについて相談しません。
それくらいスタッフのスキルやセンス・知識がオーダースーツは重要なのです。
今ならインスタなり、YouTubeで「オーダースーツ」なんて検索すれば、いくらでもショップスタッフの着こなしやブランド解説なんていくらでも見つかります。
「この人の着こなし素敵だな」
「この人のキャラ好きだな」
という人が見つかったら、その人のいるショップに行けばいいわけです。
「ちょっとめんどくさいな…」
そんな人におすすめの自分と相性の良いスタッフを引き当てる簡単なコツを。
ずばり自分と似た体型のスタッフに採寸してもらってください。
ほとんどのショップスタッフが、自分のオーダースーツは自分で作っています。
そうすると自然と自分の体型をキレイに見せるテクニックが蓄積されていくので、自分の体型にいたお客様の採寸が得意になっていくのです。
オーダースーツはブランドではなく、「人」で選んでみてください。
まずは自分の体型と似たスタッフに任せてみてください。
体型の悩みを共有できて、スーツの完成度が上がりますよ。
今回はここまで。
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