服を選ぶ(メンズ)

洋服屋の僕が服を減らしてミニマリストになった最大のメリット

「クローゼットが服でパンパン」
「服はたくさんあるのに着たい服があまりない」
「買って満足してしまって、ほとんど着ない服がある」
「ただ流行の服を着ているだけのファッションになってしまう」
「自分らしいファッションが出来ていない」

ほんの7~8年前の僕はこんな感じだった。

洋服屋という仕事柄、自分の職場の服は社員割引で安く買えるし、服に囲まれて仕事をしているだけに、物欲も常に湧いてくる。

しかも独身と来たものだ。そりゃ、服をわんさか買っちゃうよね。

洋服屋というのは、「こんなコーディネートがしたい」とか「こんな服が着たい」と思ったり、「こんな服が最新トレンドだ」と聞くと行動せずにはいられない人種だ。

イメージが湧いたら即行動。すなわち即購入。

これだけなら、まだギリギリ許せるが、僕の場合は1回試せばほとんどのケースにおいて満足してしまっていた。

つまり僕のクローゼットはファッションの実験の残骸であふれていた。残骸だらけのクローゼットなんてテンション上がんないよね。

そんな僕に転機が訪れる。結婚&子供の誕生だ。

結婚して子供が生まれれば、自分の事だけにお金を使うことは出来なくなる。男の洋服代なんて、真っ先に予算節減の対象になる。

とはいえ、我が家では夫婦共々ファッションを生業にしている。

妻は僕のファッション狂いに理解を示してくれている。ホントありがとう。

そのおかげで一般男性よりも圧倒的に洋服に使えるお金は多い。(でも僕はタバコもお酒もギャンブルもやらないからトータルで見るとそこまでお金のかかる男ではない…はず)

そんな背景もあるが、以前よりも自分の服にお金をかけられなくなったのは事実だ。

今までとファッションの付き合い方を変えなければいけない。

どうせ変えなきゃいけないなら、上で挙げた悩みを解決しよう。

そこで行きついたのが「ミニマリスト」という道だ。

今のスタイルに落ち着くまでに紆余曲折し7~8年もかかったが、ミニマリストになったことで記事の一番上で挙げた悩みは見事に吹き飛んだ。

本記事では僕の悩み(上みたいな悩みを持つのは僕だけじゃないよね?)を打ち消した「鶴田流ミニマリスト論」について書いていきたいと思う。

自己紹介が遅くなってしまったが、本記事を執筆している僕はキャリア13年の現役のショップスタッフだ。

 

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キャリアの大半をスーツ&カジュアルを展開する国内トータルブランドで勤務し、最近は某パリコレブランドで店長を務めている。

何が言いたいかというと、それなりのファッションのプロである…という事だ。(自分で言っちゃった 笑)

加えてミニマリスト歴も8年だ。

何が言いたいかというと…。もう御察しですね。

ここまで約1200文字。

だいぶ前振りが長くなってしまったがここからが本題。

ミニマリストに興味がある方、服はたくさんあるのに服の悩みが解決しない、なんて方はぜひ読み進めてほしい。

僕が服を減らしてミニマリストになった最大のメリット

服を減らすと

  • クローゼットがスッキリする
  • 着たい服だけに囲まれる
  • 無駄な買い物をしなくなる
  • 服の数が厳選されてお金がかからなくなる
  • 1着に対してお金がかけられる

というメリットがある。

…なんてのは当たり前の話だ。

グーグル先生で「ミニマリスト」と検索すれば、そんな話は山ほど出てくる。

既出の話題をわざわざ僕がする必要もないわけで…。先人がいるのならば、そこは先人にお任せしたい。

もちろん上記のメリットで僕の大半の悩みは解決したのだが…。

僕が伝えたいのは、そんなことではない。あなただって、そんな当たり前の話を聞きたいのではないでしょ?

僕が伝えたいのはミニマリストこそ、オシャレの本質を突いたスタイルなのだ、という事だ。

つまりミニマリストを極めると(極めてないけど)、着こなしが自ずと自分らしく・オシャレになっていくのだ。

つまり記事冒頭で挙げた私の悩みで言うと、

「ただ流行の服を着ているだけのファッションになってしまう」
「自分らしいファッションが出来ていない」

上記の二つが解決したのだ。

僕自身ミニマリスト化が進めば進むほど、自分自身が個性的にかつオシャレになっていくのを実感している。(自分で言うなよ。)

私のインスタ投稿を過去→最近の投稿の順にみていくと徐々に洗練されていくのが分かるはず。(だから自分で言うなよ。)

 

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これは別に

  • ミニマリスト特有のいつも同じ着こなしを貫くスタイル
  • 無駄をそぎ落としたミニマムな着こなし

上記が至高のおしゃれ…という話でもない。

ここで伝えたいのは「生活に必要な服を生活に必要な分だけ揃える」というミニマリストの価値観こそ、着こなしに「その人らしい個性」を生み出し、その状態こそ”最高にオシャレ”という事なのだ。

世界的なデザイナーの「オシャレ感」「ファッション論」にはミニマリスト的価値観が多分に含まれているケースがある。

ファッションのプロ中のプロである世界的なデザイナーがミニマリスト的価値観を持っているのだから、ミニマリスト=オシャレの本質、と言っても過言ではない。

 

山本耀司から学ぶミニマリストのメリット

では、その世界的なデザイナーとはだれか?という話になるのだが…。

そのデザイナーこそ山本耀司である。

山本耀司は世界的なブランド「ヨウジヤマモト」のデザイナーである。

世間では「モード系」と聞くと、全身真っ黒のスタイルを連想するが、モード=黒のイメージを世界に植え付けたのが、この方だ。

photo by https://www.afpbb.com/articles/-/3179586

と、説明するとどれだけの権威か理解していただけるだろう。

山本耀司の過去の発言を振り返ると、ファッションにおいてミニマリスト的価値観を持っている方だという事が理解できる。

彼はあるインタビューで

WWD:男性の服装について、こうあるべき、という考えはあるか?

山本:分かりやすく言うとジプシーがかっこいいと思う。彼らは全財産を着て歩いており、オシャレのために着ているわけじゃない。生活のために着ているものほどかっこいいものはないから、ジプシーの重ね着には到底かなわない。だからこそノマドの迫力に挑戦し続けているところもある。

text by https://www.wwdjapan.com/articles/307602

と答えている。

この言葉こそミニマリストのカッコよさを的確に表している。

”生活のために着ているものほどかっこいいものはない”

この言葉を僕は「自分のライフスタイルにあった服を生活に必要な分だけ揃えなさい」と理解している。服ってそんなにたくさん要らないのよ。生活に必須で使いやすくて、自分が好きって思える服がほんの少しあれば十分

私のような子育て世代には実にたくさんの服が必要だ。

例を挙げると

  • 冠婚葬祭のスーツ
  • 仕事に適した服(スーツだったりシャツだったりジャケットだったり)
  • 子供の運動会に参加するためのジャージ
  • ママチャリを漕ぎやすく、それでいてキチンと見える保育園受けのいい登園服
  • 部屋着・寝巻

といった具合だ。

いわばこれらは生活するために必要な服。必需品だ。

これに加えて、嗜好品ともいえる、おしゃれ用の服いわゆるカジュアルウェア・街着なんて買おうものなら、ミニマリストなんて夢のまた夢だ。

そこでどうするかというと、上記の服をカジュアルでも着回すのだ。

例えば、冠婚葬祭用のダークスーツやブラックスーツをカジュアルに着回す。

 

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例えばセミフォーマル用のブレザーをカジュアルに着回す。

 

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例えばスポーツ用のジャージパンツをカジュアルに着回す。

 

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こんな感じだ。

こうするとオシャレ着を買う必要がないので、多様な服が求められるわれわれ子育て世代もミニマリストへの道が開けてくる。

そしてこの状態は山本耀司氏の言う「生活の為の服」を纏っている状態なワケ。

オシャレってのは狙ってやるとダサい。なるべく自然に、さりげなくオシャレな状態を作り出すのが「粋」ってモノだ。

生活の為に必要な服をカジュアルに着回すというミニマリスト的思考は、さりげない、ごく自然なオシャレを実現できるのだ。

「鶴田さん、いつもオシャレですね~」

「えっ?イヤイヤ、このパンツなんてタダのジャージですよ」

なんて感じにね。

ホントは、誰よりも狙ってメチャメチャ計算しているのにね(笑)

でも、あたかも偶然の産物的なオシャレを装うことが出来るのだ。

山本耀司氏が”生活の為の服”に魅力を見出すのは、狙っていない偶然の産物的なオシャレさによるものだろう。

こうやって考えると、同じインタビューで山本耀司氏が以下のような発言をしていたことにも共通点を見出すことが出来る。

一日に何回も、ファストファッションで買い物するなんて、少しは疑問持てよ、と言いたい。「一着の服を選ぶってことは1つの生活を選ぶってことだぞ」って。

text by https://www.wwdjapan.com/articles/307602

どんなに多趣味・多忙の人でもライフスタイル的には

  1. フォーマルウェア
  2. 仕事着
  3. 趣味の服(アウトドアとかスポーツとか)
  4. リラックスウェア(部屋着・寝巻)

の4系統くらいあれば十分のはずなのだ。

ファストファッションでバカスカ服を買う必要性があるほど、ライフスタイルの多様性は持ち合わせていない。

「自分の生活スタイルをもっとよく振りかえって服を選べよ」

「自分がどんな生活を送りたいのか?」

「その生活を送るためには、どんな服が必要なのかよく考えろよ」

山本氏はこんなメッセージを我々に送りたいのだろう。

僕は、気になる服が見つかった時にこのメッセージを自分の中で反芻する。

すると大抵の服が自分のライフスタイルには不要なことに気づく。自然と買う服が減りミニマムになっていくのだ。

さらにこの発言だ。

ビンテージのデニムや革ジャン、軍服など、ある目的のために作られたワークウエアにデザイナーものも組み合わせて着こなす人が本当におしゃれだと思う。ジーンズはフランスのドゥニーム地方、ギャバジンはスペインのギャバジン地方から生まれた。ジーパンをはいて働くのはただの作業だからファッションじゃない。農村から出てきたような服を都会で着るのがファッションだと思う。仕事着はその人を洗練させる重要な要素だと思う。

text by https://www.wwdjapan.com/articles/307602

スポーツや作業着・フォーマルウェアなど、”ある用途のために作られた服”を街で本来の用途とは違った着方をするのがファッションなのだ、と山本氏は定義している。

現存する服のほとんどはルーツを辿ると、必ず”何らかの用途のために作られた服”である。

  • Tシャツは肌着
  • チノパンは軍服
  • ジーンズは作業着
  • スーツはフォーマルウェア

といった感じだ。

これらを偶発的・意図的に街で着たことによって、街着いわゆるカジュアルウェアは生まれた。

何らかの用途のために作られた服は、その用途が日常的に発生する人にとって必需品である

  • スポーツをする人にとってジャージは必需品
  • 肉体労働者に作業着は必需品
  • 全ての人に肌着は必需品

これらを”その用途以外で街で着る”のがファッションだ。

これまたミニマリストの”生活の為に必要な服を街着に着回す”というスタイルに完全に一致するではないか。

山本耀司氏の発言を紐解くことで、ミニマリストを追求することでファッションの本質=オシャレに近づけることが理解できるだろう。

ミニマリストのメリットは着こなしに個性が生まれる事

ミニマリスト的着回しは、着こなしに個性を生む。

ライフスタイルは人によってさまざまだ。自然と必要な服が違ってくる。

ミニマリストは、それを街着にも着回すのでファッションに自然と人との違い=個性が生まれのだ。

上にも書いたが、大抵の人は4系統の服があればライフスタイル的には十分である。

どんなに多趣味・多忙の人でもライフスタイル的には

  1. フォーマルウェア
  2. 仕事の服
  3. 趣味の服(アウトドアとかスポーツとか)
  4. リラックスウェア(部屋着・寝巻)

の4系統くらいあれば十分のはずなのだ。

とりわけ「仕事の服」と「趣味の服」は人によって、千差万別。

スーツで仕事に行く人もいれば、ジャケパンの人もいるだろう。はたまた私のように制服が支給されるので「仕事の服」というもの自体が必要ない、という人もいるだろう。

趣味だってDIYが趣味の人とスポーツが趣味の人とでは、必要な服が変わってくる。

子育てだって、ある意味で仕事だし、ある意味で趣味みたいなものだ。子供がいる人とそうでない人では、必要な服が違う。

その服をカジュアルに着回せば、自然と人と違った着こなしが生まれてくる。

「スポーツ用の服を街で着るなんて変だ。」

「スーツをカジュアルに着回すなんて…」

その気持ちはわからないでもない。

しかし上でも解説したが、

  • カジュアルウェアは”何らかの用途のために作られた服が起源
  • 何らかの用途のために作られた服を街で着るのがファッション

である。

むしろ

  • スポーツウェアをカジュアルに着回す
  • スーツをカジュアルに着崩す

これこそファッションなのである。

とはいえ、着方や選び方に少しコツがあるので、それらについては本ブログにて今後解説していきたいと思う。

 

「生活の為に必要な服を必要なだけ揃える」のがミニマリストだ。加えて生活の為に必要な服は人それぞれだ。

そして生活の為の服を、本来の用途から外れて街で着るのがファッションである。

生活の為の服しか持っていないミニマリストは、それを街で着ることで、自分の個性を発揮できる。

服を減らす最大のメリットは「自然とファッションで自分の個性を発揮出来る事」である。

美しい装いのサポート
マイスタイル

装いは生きざまが表れます。

つまりファッションは人生そのものです。装いに自信が持てると、人生も堂々と立ち振る舞うことができます。

おひとりお一人、それぞれに美しさがあります。

美しさとは、人と比べずご自身を良く知ること。そしてありのままの自分を受け入れて大切にすることだと考えます。

お客様の声160件を超えるファッションコンサルタント鶴田が、お客さまの魅力や個性を分析し、お好みやライフスタイルに合わせつつ、その方だけの美しさを表現する装いのサポートがさせていただきます。

型にとらわれず、ありのままの美しさを大切にしたい―

これをモットーに、誠心誠意お伝えさせていただきます。