2025-05-10
「顔タイプ診断で“似合う”と言われたけど、なんだかしっくりこない」──そんな経験はありませんか?服は顔で決められるものじゃない。自分の内面と向き合って、自分の意思で選ぶからこそ、本当に素敵になる。“おしゃれは生き方”という視点から、診断に依存しないスタイルのつくり方を綴りました。
先日、パーソナルカラー診断にお越しいただいたお客さまと、「顔タイプ診断」の話になりました。
そのとき、私は少し強めの口調でこうお伝えしました。
「顔診断は、私はナンセンスだと思っています」
なぜか?
装いは“顔”ではなく、“生き方”で決まるものだと考えているからです。
装いとは、その人の“生き方”や“あり方”がにじみ出るものだと思っています。「どんなふうに生きたいか」という意志が、自然と服に表れると、私は信じています。
たとえば、パリ・コレクションでは、男性モデルがフェミニンな服を着てランウェイを歩くこともあります。
そこにあるのは、性別や顔立ちといった外見的な特徴ではなく、「似合うかどうか」でもありません。あるのは、「どうありたいか」・「何を表現したいか」という自由な意思と、自己表現です。
もし、顔タイプ診断で「これが似合う」とされたスタイルが、自分の好みと違っていたら──
あなたは、好きなものをやめて、診断に合わせますか?
それではもう、“おしゃれ”ではなく、“コスプレ”です。
他人に与えられたイメージを纏おうとしているだけで、そこに自分の意思はありません。そんな装いでは、自分の人生を他人に委ねているようなものです。
誤解のないように言っておくと、私は診断そのものを否定しているわけではありません。パーソナルカラー診断を提供している立場としても、その価値はよくわかっています。
ただし、診断結果だけに頼って「似合う」とされた服を着るだけで満足するのは、少し浅いと感じます。
大切なのは、「自分はどうありたいか」、しっかり自分の軸を持つこと。
服は、誰かの基準に合わせるための道具ではなく、「私はこう生きたい」という意思を表すツールであるべきです。
診断では見えてこないものがあります。それは、日々の暮らしやライフステージ、積み重ねてきた時間といった要素です。そういったものこそが、装いを形づくっていくのです。
ですからまずは、暮らしを整えることから始めてみてください。
「おしゃれになりたい」と思ったとき、見直すべきは服そのものではなく、自分の内面や、日々の生活のあり方です。
診断に縛られず、自分自身を深く知り、自分という軸を持つ。そのうえで診断を活かせば、あなたらしい、美しいスタイルが生まれます。
何度でも強く伝えたいことがあります。
装いとは、その人の“生き様”がにじみ出るものです。
丁寧に暮らしている人は、姿勢が整い、服にも靴にも自然と手が行き届いています。特別な日でなくても、普段の装いから「整っている印象」がにじみ出ています。
反対に、暮らしが乱れていると、それは外見にも表れます。体型が崩れ、服はよれ、靴は汚れても気にならない。その安っぽさは、「安い服だから」ではなく、だらしないから、安っぽいのです。
どれだけ「診断的に似合う」服でも、生活が乱れていれば、決して素敵には見えません。逆に、暮らしが整っている人は、何を着ても素敵になります。
これまでたくさんの方を診断してきて、私が確信していることがあります。
それは、人はみな、それぞれに美しいということです。
そして、診断に従ったから美しくなるのではありません。自分らしく生きた結果として、装いが整っているからこそ、美しいのです。
だからこそ、私の診断をきっかけに、あなた自身が「どう生きたいか」という問いに向き合い、その答えを装いに落とし込んでいけたらと願っています。
あなたの人生にふさわしい服は、あなたの感性が選ぶもの。
私の診断が、その“最初のきっかけ”になれたら、心から嬉しく思います。
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