2024-05-30
「嫌い」という言葉を大人である以上、言ってはいけないような気がしていました。
「嫌い」という言葉は表現が強いので、ならば違った言い回しで表現した方が良いのかなと思っていました。例えば「苦手」とか「好みに合わない」といった言葉で。
そのほうが大人らしくて品が良いのかなと思っていました。
でも最近になって、「嫌い」という言葉でないと「嫌い」という感情を表すことができないのではないか?と思うようになりました。
そして「嫌い」という言葉っていいなぁ、この言葉すきだなぁ、と思うようになりました。
そのきっかけについてお話いたします。
おしゃれアイテムである服や小物を探しているときに、ふと気が付きました。
そもそも人間は好きという感情だけで簡単に買ってしまうと、失敗することがありますよね。
『あ、可愛い♥』とか、『これ好き!』という感情だけで何も考えずに買ってしまうと、似合わなかったり、使い勝手が悪かったり、すぐに飽きてしまったり、なんとなく気に入らなくなってしまったり・・。
このように好きという感情で買ってしまうと失敗するんだということを学ぶと、今度は理性を使うようになるんですね。
この商品は、
など、失敗したくないからこそ、こんな風にいろいろな角度から理性で品定めするようになりますね。
ところが今度は【好き】という感情が置いてきぼりになって、おしゃれや買い物がつまらなく感じてしまうんです。そう、これの繰り返し。
だからきっと【好き】という感情と、自分にとって必要な品定めの基準である【理性】、この2つが必要なんですね。
ちなみに、「嫌い」という感情は裏返すと「好き」ということなんですよ。
例えば私の場合、「嫌い」なものはなんだろうか、…と向き合っていると、あぁ、私は品のないものが嫌いなんだ。、というのがわかってくるんですよね。つまり、裏返すと品のあるモノゴトが好き。
「嫌い」なことを考えているうちに自分の好みが分かってくる。
その時、あぁ、「嫌い」っていう言葉、すきだなーって思ったんですね。「嫌い」を大切にしたら「好き」もわかるんだなーって。
そうしたら、「好き」という感情は置いてきぼりにならなくなってきたんですよね。
実は、好きという感情より理性のほうが勝るんですけど、嫌いな感情は何よりも勝るんです。好きよりも理性よりも、嫌いという感情はすごく勝る気がします。
嫌い>理性>好き
だから「嫌い」という言葉をちゃんと使うようにすると、好きという感情も置いてきぼりにならないし、「嫌い」って言えるスッキリ感もあって一石二鳥だなって。
「嫌い」という感情って大切にしていいんだなって思うようになると、正直に生きている気がしてスッキリするように思います。
このように、「嫌い」という感情を通じて自分自身を深く理解し、その反面にある「好き」を見つけるということができたわけです。
「嫌い」と向き合うことによって「好き」が見えてくるというのは、本当に一石二鳥だと思います。
ファッションは自分の価値観や好みを明確にすることで、どんなおしゃれがしたいのかが整理されていきます。
おしゃれとは何か?自分とは何か?自分らしいとは何か?
おしゃれをするうえで自己表現について悶々としていることがあれば、自分の感情を抑え込むのではなく、しっかりと受け止めることで、自分自身に必要なおしゃれを見つける鍵になるかもしれません。
意外にも(?)、「嫌い」という感情に向き合うことで何か発見があるかもしれませんが、いかがでしょうか?
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