2024-05-31
服を着るという行為は人生の一部じゃないですか。
その服をどこでどのように選んだのか—、すべては自分がやった結果なわけですから。
だから街ゆく人を見ていると「この人はこういう感じの人なのかなぁ」と、なんとなく想像できる面白さがありますね。
まぁそもそも他人のことなんて気にならないのですがね。それから自分のことも。自分の装いなんて大して興味がないので悩みなんて一つもないんです。
とはいえ装いは人生ですから、それなりにこだわりたい理想はあります。
私の場合は品よく美しくありたいと思っているわけです。品よく美しくだなんて言葉にすると気取っているようですが、素朴で清潔感があって自然体—。そういった美しさが理想であります。
素朴な服を、みすぼらしくなく健康的に品よく着たいと思っています。
そして服はいつも夫と選びたいのです。夫と選ぶことで思い出を作り、思い出を纏いたいので。
だから私は服で「理想」と「思い出」を纏っているのだと思います。そういう人生なのだと思います。
ファッションカウンセリングの仕事は、『装いは人生なのだから、お客さまの人生が潤うためのお手伝いをしなければ』と思ってやっています。
そういったお客さまに誰でも簡単におしゃれになれる服の選び方や、とりあえずユニクロでこれを買っておけば大丈夫といった、いますぐ生活に役立つ情報を伝えることを心がけています。
キラキラしたあいまいな表現やまぶしさを売りにするのではなく、人間の生活に寄り添ってリアルに役立つ情報を伝えたいという気持ちが強いんですね。
だって生きるために必要な服なのだから、キラキラした服では生きていけないですから。
だから私がしたい仕事は世の中にあるファッション情報とは真逆なんだと思います。
今の時代、SNSで自己表現する人が増えましたよね。ファッションだけでなく様々な分野で自己を表現しています。
しかし見えている部分はあくまでその人の一部なので、その人の全てではありません。
にもかかわらず、その一部がその人のすべてを表しているかのように思えてくるので紛らわしいんですよ。すべてが完璧だと錯覚したり、すべてが素晴らしく羨ましく思えたりするじゃないですか。
私は子どもの頃に「人と比べても仕方がない、人は人、同じじゃない。」ということを自然と身に付けてきたので、人のことは気にならないのですが、人に影響されすぎるのもいかがなものかと思います。
大切なことを見失います。それから時間やコストを搾取されます。
いまは様々な人に影響されやすい時代ですが、なるべく影響されずに生きたほうが良いと思いますね。
そもそも自己表現って必要なのでしょうか?人間というちっぽけな存在に表現できることなんてあるの?と思いませんか。
世の中の情報に惑わされず、心の奥底にある美しい心や大切なものを忘れずに、信念をもって生きていれば、おのずと装いは美しくなるものです。
人を気にしてその人を頭の中に住まわせるのではなく、自分を大切に。自分の人生をいきましょう。
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