2025-10-15
診断結果がしっくりこないあなたへ。
『似合う』を超えて考えることが必要です。
では、何を考えるのか?
それは「装いの軸」を持つということ。
診断結果に頼りすぎていませんか?
パーソナルカラーや骨格診断を重視するあまり、
本当に大切なこと──“自分の本質”を見失ってしまう人が少なくありません。
大人の私たちには、「似合う」で終わらせない服選びが必要です。
なぜなら、センスは診断では育たないからです。
この記事では、
おしゃれの基準を持つことの大切さと、
自分で服を選ぶ力を磨くための考え方やコツをお伝えします。
「似合う服を知りたい」という言葉を、よく耳にします。
けれど私は、その問いの奥にある「なぜ似合う服を知りたいのか」を見つめたいと思うのです。
顔診断も、骨格診断も、パーソナルカラー診断も——
便利なツールではありますが、それだけで人の人生が整うわけではありません。
私は、顔診断をお受けしていません。
それは、ファッションや生き方の本質とは関係がなく、人生の苦しみを軽くすることにはつながらないと感じているからです。
骨格診断は受け入れていますが、さほど重視はしていません。
服の形や素材感を知るうえで役立つツールであっても、ファッションの本質的な楽しみ方ではないからです。
パーソナルカラー診断は、顔映りに関わるという点で有用だと思います。
知って損はないし、知らないともったいない。しかし、そこにとどまってしまうと、外見の枠を出られません。
「似合う」は手がかりであって、答えではないのです。
似合うものを知りたがる人は多いですが、
「似合うからおしゃれ」なのではなく、「似合うから素敵」なのでもありません。
その人の生き様が素敵であり、
その人の立ち振る舞いが美しく、
その人の考え方が洗練されているからこそ、
その延長線上に“似合う”が生まれる。
服は、心の姿勢を写す鏡のようなものです。
どんなに理論的に正しい服でも、人の心が曇っていれば、輝きは生まれません。
似合うものを知るための一番の方法は、自分を知ることです。
どんな世界に心惹かれ、
どんな価値を大切にして生きたいのか。
その感覚を丁寧に拾っていくことで、自然と“自分らしい選択”ができるようになります。
診断や流行ではなく、「私にはこれが心地いい」と言える感性こそが、本当の意味での“似合う”を導くのだと思います。
演奏家が同じ曲を弾いても、ひとりひとり音の表情が違う。
写真家が同じ被写体を撮っても、切り取り方がまったく違う。
服も、まったく同じです。
似たような服を着ていても、
髪型、メイク、体型、年齢、靴、バッグ、姿勢、声のトーン——
その人の生き方が重なって、まったく違う表現になる。
だからこそ、服は「生きた表現」なのだと思います。
無数の要素が重なり合って、ひとつの世界をつくっている。
完璧な答えを探すよりも、一つひとつ、自分の“好き”を重ねていけばいい。
その重なりこそが、あなたという作品を形づくるのではないでしょうか。
私の役割は、診断を通して答えを与えることではありません。
むしろ、あなたが自分の内側にある答えに気づくこと。
流行や他人の評価ではなく、「私はどう生きたいか」から服を選ぶ。
そこに立ち返るための伴走をするのが、私の仕事です。
外見は、その人の入口にすぎません。
けれど、その入口をどのように整えるかで、他人から受ける印象や見える景色はまるで変わります。
あなたの服が、誰かの真似ではなく、あなた自身の生き方を映すものでありますように。
そのことに気づいていただくことで、肩の荷を下ろし人生を楽に歩むことができます。
あなたが「似合う」と感じるとき、
それは“他人の基準”ですか?
それとも“自分の確信”ですか?
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