
2025-12-28

「きちんとしすぎると浮きそうで……」
「きれいめにしたいけれど、田舎だし、子育て中だし……」
こうした声を聞くことは、少なくありません。
けれど実際には、きちんとした装いを経験していない人ほど、そう感じているように見えます。
一度でも、きちんとした装いをしてみた人は、「きちんとすると浮く」という感覚自体が、思い込みだったと気づくことが多いからです。
浮くのではありません。
やったことがないために、判断できない。
それに近い状態なのだと思います。
まず整理しておきたいのは、
日常のおしゃれは、センスの問題ではないということです。
必要なのは、工夫や足し算ではありません。
ベースになるのは、ベーシックな「きちんとした装い」です。
ここで、多くの人がつまずきます。
よく聞く考え方ですが、実際には、この順番が逆になっていることがほとんどです。
日常のおしゃれが決まらないのは、センス不足ではありません。
服選びの順番を間違えているだけです。
日常着が決まらない理由の多くは、ここにあります。
カジュアルを起点にして、きれいめを足そうとすると、
全体の軸が定まっていないため、結果として、
「それなりだけど、納得できない」服が増えていきます。
日常のおしゃれが安定している人は、考える順番がとてもシンプルです。
ジャケット、シャツやブラウス、スラックスやスカート、革靴など。
いわゆるフォーマル寄りの装いを、一度、きちんと成立させてみる。
足すのではなく、きれいめをベースにして、引く(緩める)。
この順番を外さなければ、
「きちんとしすぎないのに、だらしなくもない」
状態はつくれます。
最初から、
そう考えて、きちんとを避けてしまうと、判断の基準が育ちません。
結果として、「ちょうどよい」が分からないまま、迷い続けることになります。
実は、フォーマル寄りに振り切って、大きく失敗することはあまりありません。
失敗が続くのは、きちんとをやらないまま、「分からない」と悩み続けている場合です。
「浮くかもしれない」
「場違いかもしれない」
そう感じるのは自然なことです。
ただ、それを理由に動かない限り、状況は変わりません。
日常のおしゃれは、
工夫やセンスではなく、「順番」で決まるものです。
きちんとしたベースがあるから、一つ抜いても成立する。
まずは一度、
きちんと着てみる。
そこから、自分なりの「ちょうどよさ」が少しずつ見えてくるのだと思います。
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