2025-06-09
思い通りにいかず、理想通りに動けず、「変わらなきゃ」と思っても、思うようには変われないものです。
気づけばまた、いつもと同じことを繰り返して、自己嫌悪に陥っていませんか。
そして、SNSで流れてくる誰かの言葉や暮らしに、なぜか焦ってしまう。“素敵に生きてる人”を見かけては、自分が取り残されているような気がしたり。
「こんな自分じゃダメだ」そう思う日々が続いている…あなたにもあるかもしれません。
でも、本当にそうでしょうか?
もしかしたら、あなたが今感じている“ダメさ加減”や”足りなさ”は、“誰かになること”ではなく、“本当の自分に戻ること”かもしれません。
──誰かの成功体験やアドバイスは、なぜかフィットしません。
「私はこれが好き、私の中の正解はこれ。」
「こうしたら上手くいったよ、やってみて!」
そんな言葉が飛び交うSNS、これを見て、焦ってしまうことはありませんか。
確かに、その人の努力は本物なのだろうし、その人にとっては、それが確かに”正しかった”のでしょうう。だからこそ、参考にしたいとも思う。
けれど——どうしても、素直に耳を貸せないときがありますよね。
それはたぶん、どこかに「押しつけ」の気配を感じ取ってしまうからかもしれません。
または、おすすめや励ましのようで、自慢にも聞こえてしまったり、善意のようで、比較やマウントのように感じてしまったり。
「素直に取り入れればいいのに」と自分でも思うけれども、でも本当は、それは自然な反応かもしれません。
なぜなら、他人と自分は、違うから。
歩んできた道も、感じている重さも、必要としているものも、何もかも違います。
誰かの正解がそのまま自分にフィットしないのは、当たり前のことなのです。
自分に合わない服を着ていれば、堂々と振る舞えず、その場の居心地が悪くなるように、言葉も、価値観も、生き方も、自分に合ったものがあるはずです。
他人の価値観を”正解”だと思い込んでしまうと、どこかで苦しくなります。それは、自分がダメなのではなく、自分のペースに合わないだけ。
自分のリズムを無視して、自分らしさを忘れてしまっているだけです。
ですから、少しだけ立ち止まってみましょう。
「私はどうしたいのか」と、自分に尋ねてみる。
その答えが、あなたにとっての静かな正解かもしれません。
「変わらなきゃ」と焦っているとき、何か新しいことを始めて“変わる”よりも、もっと大切なことがあります。
それは、今ある生活リズムや習慣の中で、「要らないものを削ぎ落とす」ことです。
無理に自分を変えようとするより、自分の弱さを認めて、いまある環境や自分自身に、そっと感謝してみること。
余計なものを取り除いて、自分の環境に感謝していると、静かな美しさが見えてきます。それが、あなたにとっての「本当に大切なもの」かもしれません。
大切なものを見失わずにいられたとき、私たちはようやく、自分に「戻ること」ができます。
大事なのは、“変わること”ではなく、“すでに在るもの”に気づき、そのままの自分を包みこんであげること。
いま在るものに気づくという「回帰」こそが、新たな光となるのです。
もし私が、愛する子どもたちに伝えるとしたら、きっとこんなふうに叱咤するでしょう。
誰かと比べるな。
他人の人生は、あなたの人生とは無関係だ。
嫉妬や妬み、比較する弱い心、自己否定の感情──それらは、今すぐ手放していい。
そんな無意味なことに時間を費やすな。ダメな習慣は捨てて、やるべきことを淡々とやればいい。
本当に、そんな単純なことでいいのだ。
生きる意味なんて、無理に考えなくてもいい。自分は無意味な存在だと思わなくていい。
みんな、そこらへんの誰もが、ある意味“無意味”な存在なんだから。
だからこそ、考えすぎず、ただ淡々と生きてみよう。そして、静かに気づけるようになればいい。
「ああ、これでよいのだ」と。
自分を責める必要はありません。
要らないものをただ手放していくだけで、自然と心も整っていきます。
人と比べることをやめて、「私は私でいい」と思えるようになったとき、人はようやく、静かに変わることができるのだと思います。
無理に頑張らなくてもいい。
大きなことをしようとしなくていい。
すぐに変わろうとしなくていい。
小さな日々の習慣から、丁寧に、ゆっくりと。そこから、人生はちゃんと動き出します。
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