2025-07-12
ストレート・ウェーブ・ナチュラルのどれにもピンとこない…そんな迷いの理由は「質感」と「清濁」にあるかもしれません。自己診断では見抜けない、骨格診断の奥行きに触れてみませんか?
骨格診断という言葉を聞くと、タイプ分けをするものと考える方が多いでしょう。確かに、ストレート、ウェーブ、ナチュラルといった分類はわかりやすく、多くのメディアでも紹介されています。
しかし、実際の骨格診断はもっと深いものです。
よくある誤解に、ストレートならストレート、ウェーブならウェーブ、という“きれいな分類”を前提にしてしまうことがあります。けれど、実際にはナチュラルでもストレートなものが似合ったり、ウェーブっぽいストレートがいたりする。単純な分類では説明できないミックスタイプも珍しくありません。
では、骨格診断は何を見ればいいのでしょうか?
答えは、「質感」と「ライン」です。
つまり、肌の質感であるハリや厚み、艶肌・マット肌といった表面感、骨の太さなどの凹凸感、体のメリハリや厚みといった触感に近い情報や、構造的なラインを読み解くことが必要になります。
しかしながら、
といったさまざまな要因から、骨格診断は迷いやすいのです。
本記事では、骨格診断をもう一歩深く理解するために、「質感とライン」という軸から、どのように服との相性を見極めていけるのか?を整理してお届けします。
骨格診断と聞くと、「やせているからウェーブ」「太っているからストレート」といったように、体のラインからとらえる方が多くいらっしゃいます。
しかし、実は本質は「質感」にあります。具体的には、以下の4つのポイントを押さえることが重要です。
ハリがあるか、柔らかいか、あるいは硬めか。肌表面の触り心地や弾力性の違いは、似合う素材のハリ感や柔らかさに直結します。
肌の厚みや筋肉のつき方によって、厚みのある質感か、薄く繊細か、あるいは標準的かが分かれます。これにより、素材の厚さや重みの適合性が変わってきます。
鎖骨や関節の大きさや骨格のゴツゴツ感は、素材の表面感(フラット、スムース、凹凸感)との調和に関係します。骨が目立つ人には凹凸のある素材が似合うことが多いです。
肌の艶感(ツヤ肌かマット肌か)に合わせて、服の素材も艶やかなものか、マットなものかが変わります。パーソナルカラー診断の「清濁」の概念は、素材選びにも影響を与えます。
上記の質感の4要素は、それぞれ服の素材の特性と対応しています。
体の特徴 | 対応する素材の特性 |
---|---|
肌のハリ | 素材のハリ(強い/弱い) |
肌の厚み | 素材の厚み(厚手/薄手) |
骨の太さ | 素材の表面感(フラット/凹凸) |
清濁(艶・マット) | 素材やメイクの艶感(ツヤあり/マット) |
この対応関係を理解することで、似合う素材選びの視点が明確になります。
本質的に「似合うライン」は、以下のポイントで見極めることができます。
体のくびれや起伏が服のシルエットに合うかどうか。ウエスト位置が高めか、ジャストか、ローかによって印象は大きく変わります。
前後の厚みやデコルテの骨の立体感を触診で確認することで、それに合ったシルエットを選ぶことができます。
特に、ウエスト位置とデコルテの立体感は、似合うラインを見極めるための重要な観察ポイントです。
骨格タイプは、「ストレート」「ウェーブ」「ナチュラル」といった純粋なタイプにきれいに分かれるわけではありません。
ストレート寄りのナチュラル、ウェーブ寄りのストレートなど、身体のラインや質感が混ざり合い、単純な分類では捉えきれないケースが多く存在します。
この「ミックス」をさらに複雑にしているのが、パーソナルカラー診断における清濁です。
たとえば、ストレートの質感を持ちつつも、マット肌(濁色)であるがゆえに、艶やかな素材が似合わないといったケースもありえます。
骨格の質感と、パーソナルカラーの清濁は、互いに影響を与え合い、素材やシルエットの選定をさらに難しくするのです。
ですから、「ナチュラル寄りのストレート」「ストレート寄りのウェーブ」といったように、バランス感覚で捉えることが大切です。
診断は単なるカテゴリ分けではなく、体の質感とラインが、服の素材・シルエットとどう対応するかを見極めるための道具。
そのうえで、最終的な判断軸になるのは「質感」、つまりどの素材が調和するかという視点です。
骨格診断とは、肌・肉・骨・色素の要素をもとに、素材と形状の相性を読み解く繊細な観察と分析の技術です。
自己診断では、
といったことが起こりやすく、ミックス傾向や清濁の要素までは把握しきれません。
でも、似合う服に迷いを感じているなら、それはむしろ、あなたの感性が繊細である証かもしれません。
私が考える骨格診断とは、
自分の外見を単純にカテゴライズするためのものではなく、
感覚と理論を結びつけて「装いの軸」を見つけるための方法論です。
もし本当に、自分にとってしっくりくる「似合う服」を知りたいと願うなら。
この複雑な構造を、丁寧に読み解くことから始めてみませんか。
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