おしゃれとは? 旅人のような装いが、瀟洒である。

おしゃれな街へ、クラシカルな街へ。
旅に出かけたくなるような装いをしたいと思います。
美しい街並みに合わせて、旅のスケジュールにあるTPOに合わせて、動きやすければ最高だからです。
普段からクラシカルに素敵に、動きやすくアクティブに、ちょっとした遊び心とワクワク感をファッション取り入れてみませんか?
動きやすく行動力、生命力がみなぎるから

のっけから、瀟洒(しょうしゃ)などという言葉を使いたいー。
瀟洒とは?
すっきりとしゃれている様子。俗っぽさがなく、あかぬけしていること。
「―な身なり」「―な洋館」
すっきり、洗練、垢抜けている、媚びていない、目立とうとしていない、自然体、自分の軸がある、誰の目も気にしない(気にならない)、クール。
そんなイメージのする言葉が、瀟洒です。
で、なぜ旅人の服が瀟洒なのか?ですが、ここでいう旅人とは、つまり旅行へ行くファッション、だと思ってください。
まず初めに、旅行へ行くときは「歩きやすい靴」を想像すると思います。また移動の際に車内が寒くないか不安があります。行き先々の温度調節のためにも、「ちょっとした羽織物」が必要です。
歩きやすい靴のオールラウンダーは「ローファー」
普段からヒールで生きていける人は、そこまで多くはないと考えます。
パーティやレストランでのお食事、ちょっと気張りたいフォーマルなシーンでは必要でしょうが、普段の生活にフォーマルなシーンはさほど出てきません。私はこのところ1年に1度もありません。
普段から、仕事に子育てに、その他の趣味等、集中して生きるためにも活動しやすい靴が必要です。細いピンヒールでふわふわとは歩けませんよね。(と私は考えています)
ちなみに私の場合は、ローファーが常用使いの靴になっています。
ローファーはスニーカーの役割にも、ご近所へのちょっとした買い物にも、都内へお出かけといったヒール代わりにも、すべての役割を担ってくれています。
走ることもできる安定感のあるソール、スッと履けて脱げる気楽な履き口、レザーという艶やかなフォーマル感、どれをとっても私にとっては完璧なのです。
ローファーは3万~5万円台のものを2足所有し、TPOや気分で使い分けています。
色は黒で素材の違いがあります。1つはエナメル。1つはスムースレザー。そしてデザインにも違いがあります。
前者は細身のシンプルなもの。後者はビット付きのメンズライクなもの。主に華奢さとハードさの違いがあるので、ファッションや気分に応じて使い分けます。


※画像はイメージ
ちょっとした羽織物は、大人の必須アイテム。
羽織物とは、つまりジャケット、カーディガン、ストールなどのことです。
気の利いた、ラフでかつ、こじゃれた軽羽織を、ササっとこなれた様子で羽織りたいものです。
これができれば、ファッション上級者です。上級者?という言い方もなんですが、これが出来ている人は、実際におしゃれだなーと感じます。
軽羽織。
この言葉はわたくしがメンズアパレル店員の時に、叩き込まれたキーワードです。
「大人の男性が、ちょっと飲みに行くときにサッと引っ掛けるジャケットがないと、ダメでしょ。」
このセールストークで、ずいぶんと大人の男性の目の色が変わった様子を見てきました。女性店員に言われたら、大抵の銀座に来られるお客さまには、響いたことでしょう。
メンズアパレルの文化は、当時の私のファッション概念を基本から叩き直してくれたように思います。
どこかへ気張って出かけたいとき、そして旅のお供にも大人には羽織物が必須だと思っています。
どこに着て行く服?とならない
旅行へ行くための服を想像すれば、動きやすさがテーマになります。
動きやすい行動力のある服は、お人形さんのように飾り立てるものではないので、「それ、どこに着て行く服?」となりません。
それ、どこに着て行く服?といった飾り立てる服は、私はダサいと思っています。なぜなら生活力がまるで感じないからです。
人は当たり前ですが一生懸命に生きていかなければなりません。もちろん、その人らしくその人のやり方で。
生活するための服です。生きるための服は、やっぱりカッコいいなと思います。
動きやすさ+非日常のワクワク感があるから

旅先には、非日常の期待感があります。
旅先のちょっとしたレストラン、洒落た街になじむような、そんな気の利いたおしゃれが必要です。
ワクワク感は遊び心
メンズアパレル店員だったころ、「大人の軽羽織」と等しく、もう一つ叩き込まれたキーワードがありました。
それが、「大人の遊び心」です。
銀座のお店に居ましたので、お客さまは遊び心のある大人のおしゃれな方が大勢いらっしゃいました。
歌舞伎を見に行く人、お着物をお召しの人、カジノへ行くためのスーツを買いに来る人、どこかの国のセレブリティファミリー、芸能人もたくさんお見えになりました。
突然、見ず知らずのお客さまから歌舞伎のチケットを頂き、愛之助さんの歌舞伎を見にいかせてもらったこともあります。
クラシカルな大人の遊びを間近で見る環境に働かせていただくことで、応対スキルも自然と身につけていきました。大人の遊び心、大人の色気、そんなテーマを掲げて、コーディネートの提案をしていました。
大人の遊び心には、趣味や経験が必要だと考えます。さまざまな経験をすることで狭い視野で物事を考えることがなくなり、器が大きい人になれるのではないか、と考えています。
洒落た大人になりたいです。そのためにも遊び心を常に持ちつづけ、そしておしゃれなアイテムを取り入れるスキルも磨いていきたいものです。
ファッションはベーシックアイテムこそ土台になりますが、そこに色柄やデザイン、小物アイテムなど、ベーシック+遊び心を投入することで、人となりが深まり、個性が出るのだと思います。
素敵なおしゃれをするためにも、人となりを磨かないとー。
そんな風に思います。
遊び心を磨くために必要なマインド
①芸術的センスを磨く
芸術的センスを磨くことでしょうか。趣味を持つのも良いですね。
音楽が好き、スポーツが好き、読書が好き、お酒が好き、車が好き、伝統芸能が好き、アンティークが好き、アートが好き、インテリアが好きなど、なんでも良いので、人となりを彩るような趣味を持ちたいものですね。
②好みに素直に従う
私はパーソナルスタイリストとして、パーソナルカラーや骨格診断を行い、お客さまの魅力を引き出す仕事をしておりますが、多くのお客さまは、「似合う」に集中しすぎてしまう傾向があるように感じます。
好みと似合うは違う。とおっしゃる方も多いですが、経験上、好みと似合うは一致することが、まず多いです。
そして好みのセンスを磨くことも必要です。残念ながら、好みがそもそも素敵じゃない、ということもあるからです。
ご自身が思っている好みとは、これまでの経験上に身に付いた固定観念だったりします。自分にはこれが似合う、だからこれが好きだと感じていることがあるのです。
似合えば好きに変わります。固定観念によって気が付けていない似合うを発見すると、必ず好きに変わるのです。
結局のところ、好きは似合うのですから、まずは心がときめいたもの、これ良いなと感じる経験をたくさん増やすことでしょうか。
③自分自身を大切に思うこと。
これまでアパレル店員時代から今のサロン運営に至るまで、20年のキャリアの中でただ1つ強く思うこと。
みなさん、素敵なんです。
それぞれに素敵。誰かと比べることなんて、できないー。本当に本気でそう思います。
自分の子どもたちにもよく伝えていますが、
「あなたはあなたらしく、そのままでいいー。あなたが素敵なのだから、誰かと比べても仕方ない。誰かも素敵で、あなたも素敵。」
こんな方はいませんか?
- 誰かに憧れる
- 羨ましく思う
- 誰かと比べる
- 誰かになりたいと思う
もったいないですね。
言うまでもないですが、人と比べたり誰かに憧れるのは、本当もったいない。
何かに憧れてしまうと、魂が彷徨っている状態になります。一生懸命に集中して生きていけません。何かに気を取られてしまっては、ぼーっと何もせずに日々、過ごすだけです。
自分を丁寧に大事にすることです。それが素敵になる近道です。これは確信できます。
そして、自分を大事にするためにも、人を大事にします。
最終的には、品が大切。

あれこれやってみたのち、最後は「品」に到達します。
何か物を選択する際、私が大事にしているものが、「品」です。
その人の応対、商品の質、企業の理念、ものづくりへの思いなど、品のあるものが、最後は勝ります。
コピーした商品に品がないように、無心で強く思い、願い、作られたものには、それ相当なパワーがあります。
エレガント、洗練、気品、自然のような美しさ、知的、行動力、努力、素直な心、ピュアな心、こういった要素が、品を生んでいくと思います。
そのためにも要らないものは捨てなければなりません。要らない考え方、要らないもの、要らない心、汚れた空間。
こういったことから、ミニマルな生活は「品」につながると信じています。
コンサバティブ、エレガント、クラシカルといった基本を用いてこそミニマルであり、それが瀟洒なファッションに到達すると思います。
ファッションとは、シンプルに「品のある服」で良いのです。

装いは生きざまが表れます。
つまりファッションは人生そのものです。装いに自信が持てると、人生も堂々と立ち振る舞うことができます。
お一人おひとり、それぞれに美しさがあります。
美しさとは、人と比べずご自身を良く知ること。そしてありのままの自分を受け入れて大切にすることだと考えます。
お客様の声200件を超えるパーソナルスタイリスト鶴田が、お客さまの魅力や個性を分析し、お好みやライフスタイルに合わせつつ、その方だけの美しさを表現する装いのサポートをさせていただきます。
型にとらわれず、ありのままの美しさを大切にすることをモットーに、
お客さまがファッションで自己表現するためのお手伝いを誠心誠意つとめます。